そもそも補修とは?

補修とは壊れたり傷んだりした部分を繕うこと、手入れすることを意味します。

道路、橋、ビルなどの大掛りの物から設備、家具、室内床、枠、扉、壁なども補修の対象です。

私の主な補修対応範囲は後者です。

リペアは補修と同義にも取られますが、リペアは修理や回復という意味合いが強く、

補修は字の如く、足りない部分を埋めて満たし(補)、ただしく整える(修)ことで、小修繕の意味合いが強いです。

補修で直るのか?

元の良好な面・形、色合いに改めることを”直す”とするならば

補修で直る物の方が多いと思います。

と、いうのも見た目のキズを判らなく出来ても

補修する物の硬度・軟度、機能(耐久・耐候・不燃・防水性etc...)は元に戻らない方が多いからです。

更にいうと、

面・形も凝った造形で有ったり、補修対象と補修材の相性(硬軟度の違いや密着度)が悪いと面出しすら出来ない時もあります。

更に言ってしまえば、

色合いも寄せることは出来ても全く同じくは出来ません。

厳密には、そもそも調色出来ない部材の方が圧倒的に多いからです。

ステンレスやメッキになれば、専用の塗料がなければ別物になります。

石、タイル、磁器、コンクリ、モルタルなども大体が塗料にプラスアルファしなければ、また別物になります。

天然木・無垢材は方向変色し、角度によって色が変わる上、塗れば塗るほど明度が落ち、黒染み、やはり別物になります。

意匠性の高いシートやCF、クロスも同様な現象が起きます。

鏡面はぼかし仕上げかオールペイント仕上げかで肌艶、埃混入などの問題もあり、磨きを入れるとなると塗料の乾き待ちも発生します。

補修後では、

補修箇所が剥がれた、補修直後は消えていたキズがまた出てきた、パテ痩せで凹みが出た、割れた・・・・等のトラブルも。

もちろん、確り工程を踏んで補修すればほとんど、トラブルを防ぐことが可能です。

補修に価値は有るのか?

きれいな床、変色した床。

きれいな玄関扉、古びた玄関扉。

きれいな壁、ボロボロの壁。

きれいなポスト、色剥げしたポスト。

きれいな手摺り、凹んだ手摺り。

きれいな洗面ボール、ひび割れた洗面ボール。

人がどちらを好むかは明らかです。